宇宙のはなし
プラネタリウム
天体観測

vol.3

秋の星座を探そう!
 『秋』といえば、あなたは何を思い浮かべますか?
読書の秋、芸術の秋、食欲の秋など、『秋』を感じるものは人により様々でしょう。昼間の時間が短くなり、秋の夜長を感じるこの時期。せわしない日々の気分転換に少しだけ夜空を眺めてみませんか?夜空からも『秋』の気配を感じられますよ。
 『春は花,秋は月』とよく聞きますね。夏に比べて空気が澄んできた秋の夜空では、まず、月明かりが際立ってきます。『中秋の名月』いう言葉がありますが、これは旧暦の8月(仲秋)の十五夜の月のことです。現在では9月の満月の前後数日にあたり、満月ではない年もあります。ちなみに今年は9月21日。めずらしく、満月と一致しました。
 月の無い夜、暗さに目が慣れてくると、穏やかに、秋の星座が広がっています。秋の星空は1等星が1つしかなく、夏や冬に比べると華やかではありませんが、ロマンチックなギリシャ神話にまつわるものなど興味深い星座や天体が数多くあります。まずは空翔ける天馬ペガススを見つけて見ましょう。天頂付近に4つの星が四角形を作っています。これが天馬の胴体。「秋の四辺形」とも呼ばれるこの大四辺形が星座を探す案内役です。四辺形から西側に頭や前足がのびている星座がぺガスス座です。四辺形の北東側の星から2列の星の並びがあり、V字,又はAの字をつくっている星座がアンドロメダ座です。この星座絵は鎖でつながれた古代エチオピアの王女アンドロメダの姿。ギリシャ神話では海神のたたりを受け、化けクジラへのいけにえに捧げられてしまいます。化けクジラが襲いかかってきた時、アンドロメダは偶然通りかかった勇者ペルセウスに助けられ、化けクジラは退治されました。この神話の登場人物の星座がアンドロメダ座の周りにいます。王女の北側に王様のケフェウス座,王妃のカシオペア座。王女の東側に助けてくれた勇者のペルセウス座。悪役の化けクジラも王女から少し離れた南側にクジラ座としています。くじらの胸にある星の名は『ミラ』。『不思議』という意味から名付けられたこの星は、332日の周期で2.3等から10.1等まで変光する長周期変光星で有名です。変光の原因は星によって違いますが、ミラは星自身が膨らんだり縮んだりするために変光します。まさに不思議な星ですね。
 クジラ座の西側に、白く明るい1等星:フォーマルハウトが輝いています。秋の星座の中で唯一の1等星です。この星を口にして逆さになっている魚の星座がみなみのうお座です。この星座の口にそそがれている水は、そこから上にあるみずがめ座の水瓶から流れた水。みずがめ座の東側には変身に成功した親子のうお座、西側には変身失敗で下半身だけ魚になったやぎ座と、この辺りは水に関係する星座が多くあります。
 秋の星空は一見淋しそうですが、実は興味深い星座がいっぱいです。また、アンドロメダ大銀河(M31)やペルセウス座の2重星団など、見ごたえのある星雲や星団もありますので、秋晴れの金・土の夜は加須未来館でぜひご覧下さい。


参考文献:
  『天文年鑑2002年版』(天文年鑑編集委員会/誠文堂新光社)
  『星座の話』(野尻抱影/偕成社)
  『宇宙の質問箱 星・銀河・宇宙編』(西城惠一・洞口俊博/誠文堂新光社)

vol.1春の星座を探そう(2002)
vol.2夏の星座を探そう(2002)


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