宇宙のはなし
プラネタリウム
天体観測

vol.8

冬の星座を探そう!
 初詣の帰りにふと空を見上げ、美しい星空を見た方も多いのではないでしょうか。寒さが一段と厳しくなる今日この頃。しかし、それは同時に豪華な冬の星座たちの足音ともいえます。

「♪・・・ほのぼのあかりて 流るる銀河 オリオン舞い立ち すばるはさざめく
 無窮をゆびさす 北斗の針と きらめき揺れつつ 星座はめぐる・・・」
                (『冬の星座』文部省唱歌/堀内敬三訳詞・ヘイス作曲)

 この歌詞にも登場し、冬空の王者とも言われる「オリオン座」。斜め1列に並んだ「三つ星」とそれを囲む平行四辺形はとても目をひきます。西洋では狩人の姿と見られていますが、日本ではその形からつづみ星とも呼ばれています。オリオンの左肩にあたる赤色の一等星が「ベテルギウス」、右足に当たる白色の一等星が「リゲル」です。この色合いから、日本では2つの星を平家星・源氏星とも呼びます。オリオン座の三つ星を東に伸ばしてみるとひときわ明るく輝く星が見つかります。星座を作る星の中で1番明るいおおいぬ座の一等星「シリウス」です。このシリウスの斜め上に、もうひとつ明るい星があります。こいぬ座の「プロキオン」です。ベテルギウス・シリウス・プロキオンを結ぶと「冬の大三角」ができあがります。そして大三角の中に、歌詞にもある「流るる銀河」、この場合の銀河「天の川」がほんのりと流れています。
 今度は、三ツ星を西に伸ばしていくと星がごちゃごちゃと集まっているのがわかります。これが歌詞に登場する「すばる」、おうし座のM45プレヤデス星団です。平安の女流作家である清少納言も『枕草子』のなかで、「星はすばる。・・・」と書いているほど、昔から日本人を魅了してきた星です。それだけに羽子板星や六連(むつら)星、ごちゃごちゃ星など面白い呼び名が数多く残っています。また冬の星空は澄んでおり、細かな星をも見ることができますが、「きらめき揺れつつ・・・」とあるように、気流のために星が瞬いて見えることが多いのです。そのために様々な色に見えることから「にじ星」とも呼ばれているのが、五角形の並びのぎょしゃ座の一等星「カペラ」です。
 冬は、星座が豪華なだけではなく、美しい星雲や星団を見ることもできます。 星の誕生場所でもあるM42「オリオン座大星雲」や「すばる」として親しまれているM45「プレヤデス星団」、「ヒアデス星団」などです。またこの冬は、環が大きく開いた「土星」や、4大衛星や大赤斑が見逃せない「木星」が星空をいっそう豪華にしています。さらに、この時期には日没後の西の空に「金星」も明るく輝いています。ぜひ、暖かい格好をして加須未来館で冬の夜空の宝石を一緒にみて見ませんか?


参考文献: 『天文年鑑2004年版』(天文年鑑編集委員会/誠文堂新光社)
       『星座大全―冬の星座―』(藤井旭/作品社)
       『日本の星「星の方言集」』(野尻抱影/中央公論新社)
       『新訂 ほしぞらの探訪』(山田 卓 / 発行所 地人書館)

vol.1春の星座を探そう(2002)
vol.2夏の星座を探そう(2002)
vol.3秋の星座を探そう(2002)
vol.4冬の星座を探そう(2002)
vol.5春の星座を探そう(2003)
vol.6夏の星座を探そう(2003)
vol.7秋の星座を探そう(2003)


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