宇宙のはなし
プラネタリウム
天体観測

vol.9

春の星座を探そう!
 初日ごとに寒さも和らぎ、日々咲く色とりどりの花たちは春の便りを運んでくれます。
春の星空の案内役は北の空に輝く7つの星、北斗七星です。北斗七星は1年中北の空には見えていますが、春は空高く昇り一番見やすい時期を迎えます。おなじみの星だけあり色々な呼び名があります。「ひしゃく星」や「四三(しそう)の星」、また5月5日の頃に空高く見えるので、「コイノボリボシ」とも呼ばれます。
 さて、このひしゃく星の柄のカーブをそのまま南に延ばしてみると、オレンジ色の明るい星が見つかります。うしかい座の一等星「アルクトゥルス」です。日本では、梅雨の晴れ間に見えることから「五月雨星」とも呼ばれます。そして、うしかい座の近くには半円状に並びの「かんむり座」があります。秩父地方では「首飾り星」とも呼ばれています。さらにカーブを延ばしてみると、明るい星が見つかります。おとめ座の一等星「スピカ」です。この北斗七星からスピカまでのカーブを「春の大曲線」と呼び、春の星座探しのよい目印になります。もう少し延ばしてみると、いびつな四辺形が見つかります。「からす座」です。嘘つきカラスが、罰として空にはりつけられた様子を描いていますが、星の並びからはカラスには見えません。黒いカラスの姿は夜空には見えず、そのカラスをはりつけた銀色の杭の跡が星になったからです。からす座は、あの有名な南十字星のよい案内星です。からす座が南中した時、真南に位置するのが南十字星です。残念ながら加須では見ることができませんが、南半球に出かけた際はぜひ旅の記念に南十字星を見つけてみてはいかがでしょうか。
 また、春の星座探しの目印には「春の大三角」もあります。先程のアルクトゥルス、スピカとしし座の二等星デネボラです。しし座は百獣の王ライオン姿を描いた星座で、一等星レグルスを含んだ「ししの大がま」がとても目を引きます。
 春は霞の季節ですが、条件が良ければ宇宙ののぞき窓と呼ばれるほど銀河系から遠く離れた銀河の様子なども見ることができる時期です。おとめ座やかみのけ座の銀河団、りょうけん座の球状星団M3など見どころ満載です。同時に、地球の兄弟星である惑星からも目が離せません。夕方の西の空には「金星」が輝いています。今年6月8日に日本では約130年ぶりとなる「金星の太陽面通過」という現象が起こります。またしし座には大赤斑やガリレオ衛星で有名な「木星」が輝いています。
 暖かな風が春の訪れを告げたら、ぜひ春の星空を散歩して見ませんか。加須未来館でお待ちしています。


参考文献: 『星座大全―春の星座―』(藤井旭/作品社)
       『日本の星「星の方言集」』(野尻抱影/中央公論新社)
       『新訂 ほしぞらの探訪』(山田 卓/発行所 地人書館)

vol.1春の星座を探そう(2002)
vol.2夏の星座を探そう(2002)
vol.3秋の星座を探そう(2002)
vol.4冬の星座を探そう(2002)
vol.5春の星座を探そう(2003)
vol.6夏の星座を探そう(2003)
vol.7秋の星座を探そう(2003)
vol.8冬の星座を探そう(2003)


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